北海道屋台NEWS

2023.11.20 【8杯目】全国各地のご当地ラーメン【個性派・後編】

人気店の冷凍ラーメン通販「北海道屋台」です!

前回は大正から昭和30年代にかけて誕生した、
歴史のある代表的なご当地ラーメンを北から順にお話ししましたが、
すべて紹介するとメガ盛りどころの騒ぎじゃないので、分割させていただきました。

さぁ、今回は後編です。
構えず、気楽に。
最後まで読んでいただけると大変ありがたいです。

尾道ラーメン(広島県)

醤油の色が濃い目で、濁りの少ないスープ。
そこに背脂のミンチを投入したのが尾道ラーメンです。
ルーツは、台湾出身の朱阿俊氏が創業した「朱華園」、
鶏がらをメインに豚骨でとったスープに平打ちストレート麺の中華そばでした。
その後、瀬戸内で獲れた平子いわしなどの小魚をだしに使うお店も出てきて、
1998年のご当地ラーメンブームで「尾道ラーメン」の名が全国的に知られるようになりました。
しかし、最初に尾道ラーメンと呼びブランド化したのは尾道の隣、福山市のお土産ラーメン業者なんですよ。

徳島ラーメン(徳島県)

四国にもご当地ラーメンは存在します。
特徴は、軟らかく仕上げられたストレートの中細麺とトッピングの肉。
チャーシューではなく薄切りの豚バラ肉を使用し、甘辛く煮付けたものが乗せられます。

また、スープは3系統あり、清湯スープの「黄」、豚骨スープ×薄口醤油の「白」、
同じく豚骨スープに濃口醤油を合わせた「黒」で、
現在は「黒」が主流のようです。

ルーツをたどると、始まりは1949(昭和24)年ころ。
徳島市内では「黄」が広まりつつあったところ、
おとなりの小松島で屋台を引いていた二木弘氏の「白」が徳島市内にも伝わり、
白い豚骨スープのラーメン屋台が増えていったのだとか。

この豚骨スープが主流になった経緯というのが、実に「ご当地」感があるのですが、
徳島には当時、「日本ハム」の前身となる「徳島ハム」の工場がありました。
そこで大量の豚骨、豚がらが安く手に入ったこともあり、
「白」を提供しやすかった、という徳島ならではの理由が浸透に一役買っているようです。

こういうのがローカルならではの良さなんですよね。

博多ラーメン&久留米ラーメン(共に福岡県)

最後にご紹介するのはこの2つのラーメン。
言わずと知れた日本三大ラーメンの一つ博多ラーメン
…と久留米ラーメン?
同じ豚骨ラーメンだし一緒じゃないの、何か違うの?
と思うかもしれません。

しかし、厳密には違うんです。

実は九州のラーメン発祥の地であり、九州各地の豚骨ラーメンの祖は久留米なんです。
始まりは1937(昭和12)年、「南京千両」というお店が久留米で開業します。
しかし創業者の宮本時男氏は横浜中華街で修業していたこともあり、
提供していたのは透き通った豚骨の清湯スープでした。
その後も同じような特徴のラーメン店が増えていくのですが、
戦後間もないころ九州のラーメン史を変える事件が起こります。

1947(昭和22)年、
久留米で「三九」を創業した杉野勝見氏が、仕込みを他者に任せ外出したところ、
手違いで豚骨を強火でグツグツと煮てしまっていたのです。
スープは白濁し、見るも無残な姿に…と思ったのですが、
試しに飲んでみたところ意外においしかったことから現在の豚骨ラーメンの原型が生まれます。

豚骨ラーメンは意外にも偶然の産物だったんですよ。

そしてこの久留米の濃厚白濁スープが鹿児島以外の九州各地に広まっていくのです!
…え、なぜ鹿児島以外なのかって?
実は鹿児島は沖縄との結びつきが強く、
もともと琉球から豚食文化が伝わったこともあり、
同じ豚骨ながらも白濁させないスープが浸透したんです。

そのため、久留米のラーメンが熊本より南に広まることはなかったのです。
余談ですが、注文したラーメンが出てくるまで
たくあんなどの漬物を食べて待つのが鹿児島スタイルなのだそう。
ここにも独自色が出てますね。

さて、博多ラーメンと久留米ラーメンは一体何がどう違うのか、気になりますよね。

キクラゲ、チャーシュー、ワケギなど共通のトッピングや、
豚骨スープにストレート麺という部分では同じなのですが、
博多以上に強く煮込み、濃厚で匂いも強いのが久留米の特徴。
また、麺は博多よりやや太めで、替え玉システムを採用していないお店も多くあります。

一方で博多ラーメンの特徴は低加水の細麺。
一説によると、長浜の魚河岸でラーメンを出す時、
せっかちな人に会わせて茹で上がりの早い細麺を採用したのだそう。
しかし、伸びやすかったことから、早く食べきれるよう少量になり、
おかわりができる「替え玉」システムになったといいます。

地元民向けのお店や老舗、屋台では、久留米に比べてさっぱりとしたスープを提供していますが、
これも替え玉のしやすさにつながっているのかもしれませんね。

さぁ、全国各地の代表的なご当地ラーメンを紹介しましたがいかがでしょうか。
どこもその土地ならではの歴史や文化、県民性などから
独自の進化を遂げてきたことが分かりました。
こういった情報を知ると、ぜひとも現地で食べてみたくなりますよね。

いかがでしょうか、
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旭川から愛をこめて。北海道屋台がお送りしました。